ずっと気になっていた土屋鞄のランドセル。
先週末、福岡にある土屋鞄製造所(童具店)に来年一年生になる双子の娘を連れて(ランドセルを)見に行ってきました。
噂には聞いていましたが、まだ土屋鞄のランドセルを実際に見たことがなかったわたくし。
内心、「他社のランドセルと大差ないだろう」と思っていたわけですが、土屋鞄のランドセルにまさかのノックアウト。
興奮冷めやらぬうちに私が見てきた土屋鞄のランドセルについてここにまとめたいと思います。
土屋鞄の本革ランドセルを見てまず思ったこと
土屋鞄の本革ランドセルを見た感想を一言で表すならこうです。
土屋鞄の本革のランドセルを見てしまうと、クラリーノ(人工革)のランドセルが買えなくなる
一般的なランドセルの素材として使用されているのが「クラリーノ」と呼ばれる人工革ですよね。
ランドセル購入を検討されている方なら一度は聞いたことがあると思います。
土屋鞄にもクラリーノのランドセルはあるのですが、土屋鞄のランドセルと言えば、本革のランドセルです。
では、土屋鞄のランドセルにはどんな種類のものがあるのかご存知でしょうか?
土屋鞄のランドセルの種類は大きく分けて3種類
土屋鞄のランドセルは、大きく3種類に分類されます。
ランドセルの素材が「牛の革」か「馬の革」か「クラリーノ・エフ(人工革)」の3種類です。
「牛の革」
⇒表面加工がされた通常タイプの「牛革」と、防水などの表面加工をしていない「ヌメ革」の2種類のタイプに分けられます。
「馬の革」
⇒コードバンと言われる農耕馬のお尻の皮なんだそうです。1頭の農耕馬からとれるコードバンは、ランドセルのふたたった2枚分なんだとか。つまり、コードバンは、希少価値が高い高級皮革なんですね。
「クラリーノ・エフ」
⇒軽くて丈夫、雨や汚れにも強い人工皮革。土屋鞄のラインナップの中で最軽量。クラリーノと革ランドセルの重さの違いはおおよそ200グラム。
素材別に「防水」と「お手入れの必要有無」について下記にまとめます。
素材 | 防水 | お手入れ |
牛革 | 〇 | 不要 |
牛革(ヌメ革) | × | 必要 |
馬革(コードバン) | 〇 | 不要 |
クラリーノ | 〇 | 不要 |
- クラリーノはもちろん、牛革やコードバンもしっかり防水加工が施してあることが分かりました。汚れても水ぶきでお掃除ができるとのこと。ただし、ヌメ革ランドセルは防水加工ではない、ということが分かりました。
- 牛革、コードバン、クラリーノのランドセルは基本的にお手入れ不要ですが、ヌメ革ランドセルは、専用のメンテナンス用品による保湿や防水などの定期的なお手入れが必要であるということが分かりました。
クラリーノ(人工皮革)と本革ランドセルの違いとは?
土屋鞄の本革のランドセル、触り心地がクラリーノのランドセルとはまず違いました。
クラリーノのランドセルに比べ、本革のランドセルの方が固さもあり、しっかりしている、という印象です。
具体的に、本革のランドセルは、クラリーノ(人工革)のランドセルと比較すると何が違っているのでしょう?
店員さんに聞いてきましたのでここにまとめます。
クラリーノランドセルの特徴
- クラリーノは、土屋鞄の中でも最軽量のランドセル。そして、柔らかい。そのため、体の小さい1年生にはおすすめ。
- クラリーノは、もともと素材が柔らかいので、6年間使用しても形の変化はそれほどない。
本革ランドセルの特徴
- 革のランドセルは、クラリーノのランドセルに比べ、200gほど重い。
- 肩のベルトが本革だと最初はどうしても固いため、子供の中には最初違和感を感じる子もいる。
- 革本来の特徴として、使い込めば使い込むほど馴染んでくるため、ランドセルの「かぶせ」と「中マチ」部分はくったりしてくる。
- ランドセルの「かぶせ」と「中マチ」がくったりしてくることで全体的な見た目の印象としてはランドセルが少し薄く感じるようになる。ただし、大マチ幅は6年使用しても保たれているため入る量は6年後も変わらない。
本革ランドセルはどんな方におすすめ?
本革のランドセルは、いったいどんな方におすすめのランドセルなのでしょうか?
店員さん曰く、ずばり、「革の風味を好む方向け」とのことでした。
革があまり好きではない方の場合、6年後に違和感を感じる方もいらっしゃるかもしれないとのこと。
子供が自ら「革がいい!」とは思わないと思うので、やはりランドセルにこだわりのある革好きの親御さん向けのランドセルということでしょうか。
本革とクラリーノ、どちらもお手入れは簡単!※(ただし、ヌメ革は除く)
牛革ランドセルもコードバンもクラリーノと同様、お手入れ不要とのこと。
どちらも防水加工してあるため、革でも濡れたら拭くだけでいいそうです。
ただし、クラリーノも革も油性の汚れだけはどうしようもないので、(油性の汚れには)気を付けてください、とのことでした。
~お手入れメモ~
一応、土屋鞄では、お手入れ専用クリーナーも販売されているとのこと。
専用クリーナーでお手入れする場合には、乾いたタオルにクリームを馴染ませた後、ランドセルをたたくように拭くんだとか。
ごしごし拭くと、革、クラリーノ共に色落ちの恐れがあるそうです。
また、クラリーノに比べ、革の方が色落ちしやすいのだそうです。
専用クリーナーでお手入れするときは、クラリーノも革も「叩きながらお手入れ!ごしごしこすらない!」ですよ♪
土屋鞄のランドセルがA4フラットファイルに対応していない理由?
土屋鞄のランドセルはすべてA4クリアファイルには対応していますが、A4フラットファイルには対応していません。
そこにはこんな理由があるようです。
ランドセルが大きくなると、中身がランドセルの中で移動してしまうことでランドセルの中身が傷んでしまう
※土屋鞄のランドセルは、A4クリアファイルがランドセルの内寸の最高部でぴったり入る設計。
※A4フラットファイルやバインダーなど大きめの教材には対応していない。
そのため、土屋鞄のランドセルは、A4フラットファイルなどの大きなものも斜めにすればランドセルの中に入る作りになっているんだとか。
土屋鞄の金具の種類は実は3種類。金具へのこだわり。
土屋鞄の金具は実は3種類あるんだそうです。
「つやあり銀色」「つやなし銀色」「アンティークゴールド」の3種類です。
でははどのタイプのランドセルにどのタイプの金具がついているのか店員さんからリサーチしてきましたので一覧にまとめます。
牛革 | コードバン | ヌメ革 | クラリーノ | 特徴 | |
ベーシック | つやあり銀色 | つやあり銀色 | つやあり銀色 | つやあり銀色 | シンプルなランドセルにキラッとポイントとなる金具 |
コンビ | つやなし銀色 | つやなし銀色 | つやなし銀色 | つやなし銀色 | 2色使いのランドセルにぎらぎらしないシンプルな金具 |
プレミアム | アンティークゴールド | アンティークゴールド | – | – | アンティーク調の金色で大人っぽい上品な金具 |
アンティークモデル | アンティークゴールド | – | – | – | アンティーク調の金色で大人っぽい上品な金具 |
つやあり仕上げ | – | (未確認) | – | – | (未確認です。ごねんなさい。) |
アトリエ | – | – | – | (未確認) | (未確認です。ごねんなさい。) |
ランドセルによって3種類の金具を使い分けていることが分かりました。
ベーシックのように、シンプルで色味がないランドセルには、きらっと光るつやのあるタイプの金具を。
コンビのように、色味のあるランドセルには、つやなしタイプの金具を使用しギラギラしないように考えられているんだとか。
また、プレミアムやアンティークモデルのような高級ランドセルには、金具にも高級感のあるアンティークゴールドの金具を使用していることが分かりました。
~金具おまけ情報~
土屋鞄のランドセルはタイプによってかぶせの釦の数が違います!
牛革のランドセル(牛革・ヌメ革)のみ、かぶせのボタンの数は2つで、それ以外のランドセルは一つです。
土屋鞄のランドセル 絶対に注意すべきはランドセル購入時期!
土屋鞄のランドセルを購入するにあたって一番注意すべきは購入時期です。
店員さん曰く、今年の土屋鞄のランドセル販売ピークは夏休み(まさに今)とのこと。しかもお盆までには品数がかなり少なくなる見込みだというのです。
その理由は、土屋鞄のランドセルの製造が流れ作業ではなく、革素材を使用した職人手作りのランドセルであるから。
土屋鞄のランドセルは、工房で職人が手作りし、細部も手縫いなんだとか。
革素材を使用した職人手作りのランドセルであるため、(ランドセルの)製造に時間を要することから、「早めの受注⇒早めの完売」となっているそうです。
7月の現在、まさに受注したランドセルの製造真っ最中なんだそうです。
つまり、土屋鞄のランドセルは、製造できるランドセルの数がそれほど多くはないため、3月までにお届けできる数は決まっているため完売する時期も他社ランドセルメーカーに比べ早いということが分かりました。
実際に昨年9月には、牛革ランドセルは半分以下にまで完売していたそうです。
今年は、ランドセル購入の時期が昨年よりも早くなっていることから、8月中に完売する商品がほとんどではないかとのお話でした。
土屋鞄のランドセルを購入することが決まっているならおちおちしていられませんよ!
土屋鞄 ランドセル ギャラリー
写真撮影オーケーでしたので沢山写真も撮らせていただきました。一部ご紹介しますね。
【クラリーノ・エフ コンビ】
【クラリーノ・エフ アトリエ】
【牛革 プレミアム】
【牛革 コンビ(茶×パープル)】
【牛革 コンビ(茶×ピンク)】
【牛革 コンビ(茶×パープル)(赤×ピンク)】
【コードバン つやあり仕上げ】
【おまけ】
ランドセルも素敵だけど店員さんも素敵だった土屋鞄のランドセル
双子の娘たちを連れ、電車と地下鉄と乗り継ぎまして福岡は天神に到着。
土屋鞄の店舗に一番近い地下街出口から地上に出たものの、そこから道に迷い徒歩30分くらい歩いたでしょうか、ようやく到着。
涼しげな店内におしゃれに展示されたランドセルたち。
そして、ランドセルと同じくらい素敵だったのが店員さんでした。
私の質問に丁寧に答えてくださり、聞いていないことも自ら説明してくださいました。
店員さんの土屋鞄のランドセルを「ぜひ知ってもらいたい」という思いが伝わってきました。
帰り際、厚かましくも、今日の記念に店内での記念撮影を店員さんにお願いしました。
そしたら、子供たちにランドセルを背負わせての外での写真撮影を提案していただきました。
横向きで一枚写真を撮っていただいた後、店員さんがこう言ってくださったんです。
「縦でもう一枚撮りましょうか?」
・・・・ぜひお願いします!嬉しい!
休日の福岡天神、広くはない店内にお客さんが沢山いらっしゃる中、私の写真撮影のお願いに快く応じていただき、丁寧にご対応いただいたこと本当に嬉しく、おかげさまで、その日一日が思い出に残る素敵な一日となりました。
おおげさかもしれないけれど、わかいい我が子の一生に一度のランドセル購入というイベント。
それは、ランドセルを選ぶところから始まっているんですよね。
そんな気持ちを大切にしてくださった土屋鞄の店員さんに感謝感謝感謝です。ありがとうございました。
この記事が、土屋鞄のランドセル購入を検討されている方の参考になりましたら幸いです。